らくご@座
高田文夫事務所松田健次&ざぶとん亭馬場との企画ユニット
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2017.4.28柳家小満んを扇辰・喬太郎がふたり占め

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あかね書房から、子供から大人まで楽しめる画期的な
落語絵本シリーズが誕生!
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古典と新作 らくご絵本 (10)
夢金
立川談春 文/寺門孝之








古典と新作 らくご絵本 (9)
だんご屋政談
春風亭一之輔作/石井聖岳絵/ばばけんいち 編








古典と新作 らくご絵本 (8)
モモリン
立川志の輔作/いぬんこ絵/ばばけんいち 編







古典と新作 らくご絵本 (7)
とのさまと海
三遊亭白鳥作/小原秀一絵/ばばけんいち 編







古典と新作 らくご絵本 (6)
ぬけすずめ
桃月庵白酒文/nakaban絵/ばばけんいち 編







古典と新作 らくご絵本 (5)
りきしの春
春風亭昇太作/本秀康絵/ばばけんいち 編







古典と新作 らくご絵本 (4)
おうじの狐
柳家三文/原マスミ絵/ばばけんいち 編






古典と新作 らくご絵本 (3)
ふどうぼう
林家たい平文/大畑いくの絵/ばばけんいち 編



古典と新作 らくご絵本 (2)
ろじうらの伝説
柳家喬太郎作/ハダタカヒト絵/ばばけんいち 編


I 古典と新作 らくご絵本 (1)
ねっけつ!怪談部
林家彦いち 作/加藤休ミ


定価1,620円 (本体1,500円+税)/小学校低学年以上/ISBN978-4-251-09501-5
落語と絵本、ふたつの文化のコラボレーションを、たっぷりと楽しんでもらえるシ リーズです。1作目は、熱血落語家・林家彦いちの新作落語から。絵は、異能のクレ ヨン画家・加藤休ミ!



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白酒のキモチ。


2007/11/29 消えた幻の詩人 帷子耀(かたびらあき)

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うえーん、徹夜になっちゃったよー。
でも、おもしろかった。 甲府桜座スクエア用原稿
帷子耀(かたびらあき)さんという 60年代後半に活躍して、あっという間にいなく なっちゃった天才詩人についての原稿 二回分。

コピペで 日記の代わりっす。


〜〜〜
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甲州風流人物列伝 其の十一
      ざぶとん亭風流企画 馬場憲一
「消えた幻の詩人  帷子耀を探して(前編)」  ←名前に かたびらあき とルビしてください。


1960年代後半から70年代前半、「現代詩手帖」を中心として輝くような詩編を 発表しつづけていた甲府出身の天才詩人がいた。

帷子耀。かたびらあき と読む。

詩人登竜門の賞「現代詩手帖賞」を受賞した際の詩集出版も断り、 言葉の錬金術というべき作品を数々発表後、忽然として文壇から消えた幻の詩人。

投稿詩人として、選者の加藤郁乎、富岡多恵子、吉野弘等をうならせ、吉増剛造、寺 山修司が賞賛し、全国からの注目を浴びた時期が、この詩人13歳から15歳。
15歳で受賞後も素晴らしい詩編を発表し、そして、文壇には行き先を告げずどこか に行ってしまったこの詩人の年齢が20歳。驚くべき早熟な才能である。

実業の世界に消えていったという風の噂で、安易に日本のランボーなどと囃し立てる 出版関係者もいる。


どこにいるのか帷子耀!

どうして詩集出版を断ったんだ、帷子耀!

あんなに鋭い言葉を投げかけていたあなたがなぜに断筆!

そして、今あなたはどこにいるのか、帷子耀!
いったいあなたになにがあったんだ?


風の噂を辿ってこの幻の詩人に出会う前に、まづ入手困難になった彼の作品を再読し ようと、
元「現代詩手帖」編集長の八木忠栄氏に連絡。短い手紙と共に帷子耀の作品が数編送 られて来た。

なるほど鋭く、扇動的で、理知的であるが深い情念を感じる。これを書いたのが15 歳の少年!?


まづは、今回は皆さんに彼の作品紹介をして失敬、僕は彼を探しに出かけてきます。
果たしてこの僕はこの幻に出会えたのだろうか? 
次回、ベールを脱ぐ幻の詩人!乞うご期待!


(1969年5月号「現代詩手帖」掲載作品より抜粋)

『夢の接触』 
タグクエスチョンの手前で金石稔がくしゃみしている   ←この行サイズ小さく 

蛇行をくりひろげる思慮深い先史時代の都市
地図は相変わらず豊かすぎ少なくともその限
りにおいて《いわば老人であった》というア
ルミニウム胸の様に平板な意識を構成する未
完成の言葉たち(彼等は常にいつ果てるとも
しれない花瓶を読み胃液を映しあって漂うよ
うな歴史をひきうけている)でさえも燃えや
すいジラフの前では固執を止められている以
上奇形合図を弁護するであろう性的な啓示星
の棘は一先ず男色の誕生の側にたたみ柔らか     ←棘に おどろ とルビ
な未来を渡っていく警棒からほとばしる汁を
聞きながら都市の割れ目を固めた恐怖トマト
による給食に加味されていたと言われている
夢少女名詞を肥大させた上でナマグサイ前兆
、、(中略)、、、、、、、、、
、、、、、涙の森の物語をナカムラ・アキコ
が鍵穴に吹き込んでいく懐しい海のシークエ
ンスの界隈に午前が洩れるのを突っ張る夢喉
に感知して不器用な仮病を開き変哲血圧にた
めして反動マッチすりむく神秘をよこたえ夏
至疼く望命に狂った私服刑事など忘却して束
の間の際限のなさを昇ってみたかの金属夢体   ←  かの に ‥ ルビ
験者の一人だったとメッセージを 頬 ばって
《わたし》が脱出し《あんた》を騒騒しくす   ←   騒騒 を太字
る     



〜〜〜

〜〜〜


甲州風流人物列伝 其の十二
「消えた幻の詩人
帷子耀を探して(後半)」      *かたびらあき  とルビを。                           ざぶとん亭風流企画 馬場憲一


さて、一九六〇年代後半から七十年代初めに、、
現代詩の世界に彗星のように現れ、あっという間に文壇から姿を消した
甲府出身の天才詩人・帷子耀を探す僕に、
当時の「現代詩手帖」編集長、八木忠栄氏から、
この詩人の驚くべき才気輝く作品と、わずかな消息情報が届いた。

八木氏曰く、
「彼が、詩人として頭角を現したのは驚くべきことに中学生時代からだった。山梨大 学附属中学から甲府一高へ進学したこの天才詩人は、たぶん大学時代の半ばには、も う試作から遠のいていたんじゃないかな。第十回現代詩手帖賞を受賞したときは15 歳の少年。吉増剛造や寺山修司が彼を絶賛していた。恐るべき才能だったよ。詩集を 出すオファーは断わられたが、金石稔の同人誌「騒騒」で芝山幹郎らと更に才能を開 花させていたな。映画評論も筆が立ってね、そっちの方向に進みたかったのかもしれ ないな。父親の跡を継いで甲府で事業家として大成しているという風の噂を聞いた よ。探し当てたら僕も再会したいと伝えてくれよ。」

八木氏の送ってくれた詩編は、僕の錆び付いた感性の受信機にも、かなり衝撃的だっ た。
一九七〇年の連作詩「瞳冒瀆」では、三島由紀夫の自決をも暗示しているような時代 性がある、想像力と現実がギリギリの線でせめぎあっている。

冴えかえる
菊と刀をふくんでか
咲きそそる傷 非戦闘員の腑に    *非戦闘員に もののふ とルビ

・・略・・・

尻を追う!
宰相よ死ね唱導の人差し指はみずみずしき肉
青眼もいわれなき刻なまじまぬ          *刻に とき とルビ
霊魂婚礼在せばならず             *在に いま とルビ

しんかんと鳩胸しぼるブランコの
死に花真昼
まむけるわたし             (「瞳冒瀆」より抜粋)


帷子耀15歳の作品である。この恐るべき言語と時代感覚は、ピカソのゲルニカの予 知能力とも近似であろう。それにしても美しく研ぎすまされた詩だ。

さて、この天才詩人が、今何をしているのか? 八木氏の情報からやっと手に入れた 電話番号を緊張しながらダイヤルすると、果たせるかな、その人物はいた。意外な 程、身近に。

「馬場さんことは存じています。よく桜座でお見かけしますよ。」とその人はいう。
「えっ。」

帷子耀 本名 大久保正博 大丸商事株式会社社長 。
現在、大久保氏は県内最大のパチンコチェーンの経営者であり、経済界においての成 功者として誰もが知る存在。 
やっと探し当てた帷子耀は、文学という領域の遠隔対称性から、現実のダイナミズム を乗り切る経済人として大成していらっしゃった。アカデミズムと対極の市井、在野 の達人となっていたことが僕にはとても誇らしく、嬉しかった。
第一印象は、功成り名を遂げた人物の厚みのある人格。
二度お会いした。一度は珈琲屋で、二度目は拙宅で。すると次第に潜在する詩人の血 が見えてくるのだった。
日本のランボーですねと、スキャンダラス志向の僕のインタビューにもおおらかにお 答えいただいた。 
 以下ランダムに大久保氏の言葉メモ。
「そう言う意味でランボーがすばらしいとあまり思わないんです。」
「弱々しい生き物が書かずに息絶えてしまわないように、当時、詩をつくっては投稿 した。」
「断筆したというんではないんです。このくらいまでならかけるということがわかっ ていて、改 めて書くには学習しなくてならない。僕は勉強はきらいなんです (笑)。まだ、自分の中に子 供が居残っている。」
「自分の作品は、ひとつも手元に残ってないんです。受賞後、詩集を出すという思潮 社からのオ ファーも断ってしまった。」
「もっとまがまがしいものに触れることで救われるだろうと思った。」
「社長といわれてますが、僕は駐車場の掃除もやるんです。朝も早いですよ。」
「近頃、友人と冗談で俳句をひねったことがあります。雲は涙を含む、、とかいう内 容だったか な。あと、 ひややっこゆうひうつしてくずれゆく なんてのもつくっ た(笑)。」  
 現在の実業を成功させた後の思慮深い静かな物腰と、当時の過激なまでに美しい反 骨とシニカ ルな文体を綴った少年との狭間は、他人にそうやすやすと理解できるも んじゃないけどさ、ま してや俺みたいな凡人には。
でもやっぱ、帷子耀は、大久保正博さんなんだと思う。

拙宅にお越し願った際、玄関先に飾ってある瀧口修造の写真を見て
「先月、馬場さんが桜座スクエアに載せた僕の詩に出て来る金石稔は、おそらく瀧口 修造の晩年まで近くにいたはずですよ。」  
ほら、やはり詩人の血は新鮮なまま潜在化している地下水脈だ。
天才詩人、帷子耀 本名、大久保正博氏 。
古井戸からも枯れることなく湧き続ける新鮮な水というものがあるのだ、確かに。   
        
(参考文献:四方田犬彦「帷子耀覚書」 現代詩手帖2001年7月号掲載)





ここまで読んだ おんたはエライ。

お付き合い願い さんきゅーーっす。



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